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基礎知識

2025.07.16

介護のための浴室リフォームは補助金でできる?:リフォーム内容や条件についてご紹介!

はじめに

高齢化が進む現代において、ご自宅での安全で快適な生活は多くの方にとって重要な関心事です。

特に浴室は、転倒のリスクが高まる場所の一つであり、介護を必要とする方や将来に備えたい方にとって、リフォームは有効な選択肢となります。

そこで今回は、介護を目的とした浴室リフォームで活用できる補助金制度、「介護保険における住宅改修費」について詳しく解説します。

補助金を用いて浴室のリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。

 

介護保険における住宅改修の対象となるリフォーム

介護保険制度では、要支援または要介護認定を受けている方が、自宅で安全かつ自立した生活を送るための住宅改修に対し、費用の一部を支給する制度が設けられています。

これは主にバリアフリーリフォームが対象となり、浴室のリフォームもこの対象に含まれることが一般的です。

具体的に対象となるリフォームの内容を見ていきましょう。

手すりの設置

まず、浴室やその出入り口に手すりを取り付けることが挙げられます。

これは、立ち上がりや移動の際の負担を軽減し、転倒を防止するために非常に有効な改修です。

また、浴室の出入り口や洗い場の段差を解消する工事も対象となります。段差をなくすことで、つまずきの危険性を大幅に減らすことが可能です。

床材の変更

次に、浴室の床材を滑りにくい素材に変更することも重要な改修です。

入浴中の事故を防ぎ、安心して利用できる環境を整えられます。

さらに、開き戸から引き戸や折れ戸へ扉を取り替えることも可能です。

これにより、車椅子での出入りが容易になったり、開閉時の身体への負担が軽減されたりするメリットがあります。

便器の取り替え

浴室内に設置されている洋式便器などへの便器の取り替えも、バリアフリー化の一環として対象となる場合があります。

そして、これらの改修を行うために必要となる、例えば給排水設備の工事など、付帯する工事も対象に含まれることがある点を理解しておくと良いでしょう。

これらの改修は、ご自宅での生活の質を高め、介護者の負担を軽減する上で非常に有効なものです。

 

制度を利用する条件

最も重要な条件は、要支援または要介護認定を受けていることです。

介護保険サービスを利用するためには、市町村への申請を行い、「要支援」または「要介護」の認定を受ける必要があります。

これは、専門家がご本人の身体状況や生活能力を評価し、介護や支援が必要であると判断された場合に認定されるものです。

また、この制度は在宅で生活している方が対象となります。残念ながら、施設に入所中の方や入院中の方は、この制度の対象外です。

一度この制度を利用した場合でも、特定の状況下では再度利用できることがあります。

例えば、住む家が変わった場合です。

転居に伴い、新たな住居で住宅改修が必要となった場合には、再び補助金の申請を検討することができます。

さらに、ご自身の身体状況が大きく変化し、要介護度が3段階以上上がった場合も再度利用が可能です。

これらの条件に該当するかどうか、事前に確認しておくことが大切です。

 

申請手続きの流れ

介護保険における住宅改修費の申請は、いくつかの段階を経て進められます。

まず、ご自身の介護度に応じたケアプランを作成しているケアマネージャーに相談することから始めます。

ケアマネージャーは、介護保険制度に詳しい専門職であり、住宅改修の必要性の判断や、申請に必要な書類作成のサポートをしてくれます。

この相談がスムーズな申請の第一歩です。

次に、リフォーム会社に相談し、具体的な改修内容を検討します。

この際、介護保険の支給対象となる工事内容であることを確認し、見積もりを取得することが重要です。

工事を行う前には、市町村の窓口へ事前申請を行います。

この事前申請には、ケアマネージャーが作成した理由書や工事費用の見積書、改修箇所の写真などが含まれるため、漏れがないように準備を進めます。

事前申請が承認されたら、いよいよリフォーム工事を実施します。

工事が完了したら、領収書や工事前後の写真などを添えて、市町村の窓口へ事後申請(支給申請)を行います。

最後に、申請内容が審査され、問題がなければ、指定の口座に補助金が振り込まれる流れとなります。

この制度の申請は随時受け付けられており、急なリフォームが必要になった場合でも対応が可能です。

スムーズな手続きのためには、ケアマネージャーとの連携が非常に重要であることを覚えておきましょう。

 

まとめ

介護保険における住宅改修費は、高齢者や介護が必要な方が安全で快適な生活を送る上で非常に役立つ制度です。

特に浴室のリフォームは、転倒防止や自立支援に直結するため、多くの方にとって検討する価値があります。

ご自身の状況に合わせてこの制度を上手に活用し、安心できる住まいづくりを進めていくことが可能です。

ぜひこの記事を参考して、より経済的にお住まいをリフォームしてください。