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基礎知識

2025.04.22

高断熱浴槽のメリットとは?補助金を活用したリフォームもご紹介!

はじめに

近年、住宅の省エネ化が進む中で、浴室環境の改善にも注目が集まっています。

特に高断熱浴槽は、その光熱費の節約効果や快適性の高さから人気が高まってきています。

高断熱浴槽とは従来の浴槽と比べて断熱性能が格段に向上した浴槽のことです。

注目されている背景には、家庭のエネルギー消費削減の必要性が高まっていること、そして特に冬場の浴室でのヒートショック事故防止への関心が高まっていることが挙げられます。

さらに2025年現在、国や自治体が推進する省エネ政策の一環として、高断熱浴槽の導入に対する補助金制度が用意されている点も注目です。

本記事では、高断熱浴槽の特徴とそのメリット、活用できる補助金制度の詳細、そしてリフォームの進め方まで、具体的な情報を詳しく解説していきます。

高断熱浴槽のリフォームについて気になる方はぜひ参考にしてください。

 

高断熱浴槽の特徴とメリット

高断熱浴槽の最大の特徴は、その名の通り優れた断熱性能にあります。

一般的な浴槽は、外気温の影響を受けやすく、特に冬場は湯温が下がりやすいという課題がありました。

これに対して高断熱浴槽は、浴槽の周囲や底面に高性能な断熱材(発泡ウレタンやグラスウールなど)を充填し、さらに断熱性の高い浴槽フタを採用することで、熱の逃げを最小限に抑える設計になっています。

この構造により得られる具体的なメリットには以下のようなものがあります。

光熱費の削減

まず光熱費の削減効果が挙げられます。

従来の浴槽では、2時間で約2~3℃の湯温低下が見られますが、高断熱浴槽ではその低下幅が1℃程度に抑えられるため、追い焚きの頻度を減らすことが可能です。

試算によれば、年間で約30%の給湯エネルギーを削減できるケースもあり、長期的に見れば大きな節約効果が期待できます。

冬場の快適な入浴環境

さらに、冬場の快適な入浴環境も重要なメリットです。

浴室全体の温度低下が抑えられるため、特に高齢者や小さなお子様がいる家庭では、ヒートショックのリスク軽減につながります。

また家族全員がほぼ同じ温度のお湯で入浴できるため、後から入る人も冷めかけのお湯にがっかりする心配がありません。

高断熱浴槽に使える補助金制度の詳細

2024年度から2025年度にかけて実施されている高断熱浴槽関連の補助金制度には以下のようなものがあります。

これらの補助金は予算に限りがあり、特に人気の高い制度は早期に予算が消化される傾向があります。

複数の制度を組み合わせて活用することで、リフォーム費用の負担を大幅に軽減できる可能性があります。

子育てグリーン住宅支援事業(国土交通省主管)

高断熱浴槽の設置に対して32,000円の補助が支給されます。

ただし単独申請は不可で、高効率給湯器の設置(30,000円)か節湯水栓の設置(6,000円)との組み合わせが必須条件です。

対象は18歳未満の子供がいる世帯で、2025年3月下旬から予算上限に達するまで申請可能です。

住宅省エネ2025キャンペーン(経済産業省・環境省)

省エネ設備導入を対象とした補助金で、高断熱浴槽を含む複数の省エネ改修を組み合わせると最大200万円の補助を受けられます。

申請期間は2025年度中で、予算上限に達し次第終了します。既存住宅の省エネ性能向上を目的とした制度です。

先進的窓リノベ2025事業

高断熱浴槽を含む住宅全体の断熱改修を対象としており、一律5万円からの補助が受けられます。

特に窓の断熱改修と組み合わせることで、より高額な補助が可能です。

2025年度も継続実施される予定です。

自治体独自の補助金制度

東京都では高断熱浴槽設置に対して最大95,000円の補助を実施しており、国の制度との併用が可能です。

大阪府や神奈川県などでも独自の上乗せ補助を行っている自治体があります。

各自治体の公式サイトで最新情報を確認する必要があります。

 

補助金を活用する際の注意点

補助金制度をスムーズに活用するためには、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。

まず最も重要なのは、補助金の申請時期です。

多くの場合、工事を始める前の事前申請が必要で、工事を終えてから申請しようとしても受け付けてもらえないケースがほとんどです。

理想的なスケジュールとしては、リフォーム計画を立てる段階で補助金制度の有無を確認し、申請期間や必要書類を把握しておくことが肝心です。

次に、使用する製品が補助対象となっているかどうかの確認が必要です。

「高断熱浴槽」と一般的に呼ばれる製品でも、すべてが補助対象になるわけではありません。

必ずJIS規格に適合した製品であること、さらに各補助金制度が定めている対象品目に含まれていることを確認しましょう。

製品選びの際には、販売店やメーカーに「補助金対象商品かどうか」を必ず確認することが大切です。

施工業者選びも重要なポイントです。

補助金申請には専門的な知識が必要な場合が多く、申請手続きに対応した実績のある業者に依頼することが望ましいです。

経験豊富な業者であれば、申請書類の作成支援から必要な書類の取り揃えまで、一連の手続きをサポートしてくれるでしょう。

逆に、補助金申請に不慣れな業者に依頼すると、書類不備で申請が却下されるリスクが高まります。

また、補助金制度には予算の上限があることも覚えておく必要があります。

特に人気の高い制度では、申請期間中であっても予算が早期に使い切られてしまうことがあります。

補助金の活用を検討しているのであれば、早めに行動することが大切です。

さらに、自治体独自の補助金を利用する場合、申請方法や必要書類が国の制度と異なる場合があるので、事前にしっかり確認しておきましょう。

 

まとめ

高断熱浴槽は保温性に優れているため光熱費の削減効果が大きく、特に冬場の入浴時の快適性が格段に向上します。

さらに浴室と脱衣所の温度差を小さくすることで、ヒートショックのリスク軽減にもつながるなど、家族の健康と安全を守る面でも重要な役割を果たします。

高断熱浴槽を導入するには国や自治体が提供する補助金制度を活用することがおすすめです。

適切な手順で申請を行えば、実質的な自己負担額を大きく抑えることが可能になります。

ただし補助金を活用するためには、事前の申請が必要であること、対象製品を使用すること、認定施工業者に依頼することなど、いくつかの条件を満たす必要があります。

浴室リフォームは、家庭で最も長く使い続ける空間の改修ですから、十分な情報収集と準備を行った上で、後悔のない選択をすることが大切です。

ぜひこの記事を参考にして高断熱浴槽を導入し、快適な暮らしを実現してください。